素敵な文子おばさんのこと

先月の末に、大好きな大叔母が亡くなりました。
享年89歳、姪っ子である うちの母が自宅で看取りました。

自分の親でもないのに
自宅で看取るつもりで、一人暮らしの文子おばさんを向かい入れた母。
人として、彼女の優しさ、愛情の深さと、強さを感じました。

私たちは、文子おばさんを家に受け入れてから
知ったのですが、彼女は30代の時に結婚していて
死別していたとのこと
ご主人は、アメリカ人のパイロットで
ベトナム戦争で撃墜され、骨も戻ってこなかったと。

当時、戦後の日本で
国際結婚など、人様にも言えず
家族にも秘密にして、子供も出来ないようにしていたそうです。

私の知っている、文子おばさんは
八王子のおばあちゃんち(文子おばさんの姉)
で週末に会うのだけれど、いつもお洒落でかっこよくて

お仕事は、フラメンコギターの先生
いつも、文子おばさんに会うのが楽しみでした。

ここ何年かは、足も耳も悪くなり
外に出かけなくなったので
お手紙のやり取りと
年に一回、お正月にかける電話で話すくらい。

左が若い頃の文子おばさん
美しくて、強い人。

葬儀はしないでねって言うのが、
彼女の遺言

火葬場でお花だけでもいれようねと
母のお庭と畑のお花をありったけ摘んで。

かっこよく生きた彼女は
最後の衣装も決めていて
綿の白いドレス
襟元と、袖には金色の刺繍

クレオパトラのような美しいドレスで
この世とお別れ

お見送りに、火葬場までいったけれど
もう体だけで
心はとっくに、ベトナム戦争で亡くなった
愛するご主人の元へ行ったでしょうね

49日なんて待たずに。

お迎えに来てくれた彼と
手を繋いでいったはず
足元には、スタンダードダックスのボクと

来世は、彼ともっと永くいいられますように、、、